ウクライナ難民支援講演会に50名が集う

最初にウクライナ難民支援ふくしまキャンプ・サポートえひめの共同代表の一人、元愛媛大学学長小松正幸さんが、この会が、「ウクライナ難民人道支援基金ふくしまキャンプ」を支援するため、愛媛県内で募金活動を行ことを目的に立ち上げられた。また、「ウクライナ難民人道支援基金ふくしまキャンプ」は、愛媛県鬼北町出身で放射線衛生学者で独協医大准教授木村真三さんにより設立された、と説明。

次に、「ウクライナの現状」と題して、ルバン・オリガ(ウクライナ国チェルニーヒウ 州出身 、ウクライナ難民として福島キャンプ在住)から、首都キーウにロシアの攻撃が激しくなった3月24日に母親などとともに夜行列車に20数時間乗って隣国のポーランドに逃れたこと、昼間はロシア軍の攻撃があり、夜間も列車内でスマホを使うとその電波を探知するシステムで列車がミサイル攻撃を受ける恐れがあり使えなかった、オリガさんの次の列車は実際に攻撃を受けた、という。オリガさんは大学で農業経営学を学び生産管理の仕事についていたが、もともと農家の出身。日本に避難先を選んだのは日本文化(武士道など)に関心があり、また福島で農業に携わることができることを知ったから、という。

オリガさんのふくしまキャンプへの受け入れについては NHKのHPの 2022年4月28日 の”支援の先に自立を”ウクライナから避難した人たちにできることを参照。

次に「何故私がウクライナ難民支援を始めたか」という題で木村さんの話があった。 木村さんは、1999年東海村における核燃料製造過程での臨界事故をきっかけに放射線生態学の研究を始め、2001年に初めてウクライナに行き、ドニプロ(ドニエプル)川の魚の放射線測定など、チョルノビリ(チェルノブイリ)原発事故事故による汚染状況を調査した。そのごも70回近くウクライナに通い、高濃度地区の旧住民の健康診断なども行なうなどし、ウクライナの人びとと親しくなり、一時はウクライナに移住することも考えたという。

一方、2011年3月11日、東日本大震災における津波に襲われた福島原発では、炉心溶融を伴う最悪の事故が発生。これにより、広範な地域が放射能に汚染された。木村さんは被災した住民の側に立って、汚染状況、健康影響の調査を行った。
木村さんはキャンプにウクライナ避難民を受け入れるだけでなく、ウクライナにいる人びとでチェルノブイリ原発事故の影響を疑われた人々の医療支援も行っており(「チェルノブイリ医療支援ネットワーク」)、今は福島に活動拠点のある福島に在住しているが、故郷である愛媛県の人びとに、支援を強く訴えている。

最後に
ウクライナ難民支援ふくしまキャンプ・サポートえひめの共同代表の一人で(福島県出身、キリスト教の牧師で、伊方原発を止める会の事務局長)須藤 昭男 さんから、「サポートえひめ」がこうした木村さんの呼びかけに答えて設立されたという説明がなされ、募金の呼びかけが行われた。
(文責S)
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